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「じゃあさ……俺、とか、どう?」
恐る恐る、そして途切れ途切れに言葉を紡ぐ。声が、まるで自分の声じゃないみたいに掠れて、上擦ってて
言葉を放つと同時に喉元がグッと詰まり、一瞬、呼吸が止まった
ははっ……なんだこれ。指先に、力が入らない。心なしか全身が震え、怖くて、この場から逃げたくて足は今にも動き出しそうだ
俺は自分で引いた境界線を、今、正に踏み越えようとしていた。踏み越えてはいけないと何度も自分に言い聞かせていた筈なのに、今は、その境界線が見当たらない
……距離が、測れない
勘違いするな
踏み越えようとするな
これ以上近付こうとするな
そう思うのに、もしかしたらと思うと、唇から勝手に、想いが言葉になって溢れ出す
だって、何年お前に片思いしてるって思ってんだ。少し位は、期待してもいいじゃないか。ほんの少しの可能性だったとしても、今はただ、縋りたい
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