【6】

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俺が修一と一緒にソファーに座る時、いつも少しだけ距離を置いて座る。広いソファーだから別にそれが不自然には感じない筈なのに、修一は何故か、その小さな距離ですらも埋める様にして俺の隣に座った お互いの足と足が、今にもぶつかってしまいそうだ。俺が無意識に修一とは反対の方へ身体をずらせば、それをまた埋めるかの如く修一もこちらに身体をずらす 広いソファーなのに、何故か俺は身動きが取れない程の窮屈さを感じた。修一の行動の意図がわからず訝しげれば、修一は俺の目をジッと見つめて、質問してもいいかと聞いてきた 俺が質問という単語に首を傾げると、修一はその行動をどう捉えたのか、俺の返答を聞く前に口を開いた 「さとってさ、俺がもしあの時付き合うのをOKしてたら、何を試そうとしてたんだ?」 「あの時……?」 「うん。サークルの飲み会の日、試したいって言ってたじゃん。あれってさ、もし俺が付き合うって言ってたらどんな事がしたかった?」 修一が最初に言った言葉では理解が出来ず質問を質問で返せば、修一は少しだけ噛み砕いた様にもう一度質問を繰り返した 質問をしてきた修一の表情は、笑顔でもなく冗談を言っている様でもなく、純粋に気になるといった様子だった 「どんな事、って」 付き合って、試したかった事。なんて、考えた事も無かったな。そりゃあ修一にしたい事なんて数え切れない位あるんだけど、あの時はただただ付き合いたい一心で、試したいって言っただけだったから 具体的に何がしたいとか考えて試したいって言った訳じゃない。だから急に聞かれると、返答に困る 「何でそんな質問してくんだ」 「うーん、さとが俺と付き合って何をしたかったのか、何となく気になっててさ」 いつ聞こうか考えてたと、修一は言葉を続けた。明日は大学も無いし、ゆっくり話す時間がある。多分そう思って聞いてきたんだろうと、修一の言葉で察した
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