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教室には4つの机を集めたテーブルが並んでいた。壁際にはオーディオのセットが置かれ、スピーカーからはワーグナーの「ワルキューレの帰還」が低く流れている。
「タツオくん、遅いよ。すごく混雑してるからテーブルのお客さまは20分で入れ替えなのに」
跳(は)ねるようにやってきたのは白い半透明のガウンを着て、頭に白いローレルの冠(かんむり)をかぶった幸野(こうの)丸美(まるみ)だった。クニいう通り巨大戦力の胸が歩くたびに上下に揺れている。このおっとりとした少女も須佐乃男(すさのお)の正操縦者候補なのだ。ここだけでも4名の候補者が集合している。
タツオとサイコとカザンの周囲に正候補者を揃(そろ)えた作戦部の意思がそのときわかった。正操縦者と副操縦者の息がぴたりとあわなければ、須佐乃男の操縦はうまくいかないのだろう。
「さあ、座って」
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