第1章

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何もやる気が起きない。およそこの世にはおもしろいことなど何一つないのだと思う。 なぜなら、俺が今自室で仰向けで寝転がりながら天井をボーッと見つめているからに他ならない。要するに暇なのだ。次の瞬間に世界がガラスのように粉々に割れ、一瞬にして黒い空間に変わってしまった方がよほどおもしろい。たとえそれが自分の死につながったとしても。 おもしろくないのなら、生きていても無意味であると思っているからだ。 心の病でも患っているんじゃないかと思うが、そう思う分の余裕があるため、病ではないと再確認する。 それにしてもつまらない世の中だ。 どこかで、世の中をつまらないと感じてるなら自分を変えておもしろくしろとか言っているやつがいるが、何故つまらない世の中のために自分が変わってやらねばならないのか。 つまらない原因は何か? それは俺ではなく、世の中のせいだ。 変わるなら世の中の方だろう。
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