マキシ、はじめる。

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「ねぇねぇ?知ってる?」 「えーなになにー?」 楽しそうな会話。 楽しそうな笑顔。 楽しそうな雰囲気。 あぁ、そういうの、いいなぁ。 私も前はそっち側だったんだよ? 前はみんなの真ん中に居たんだよ? 「ほら!あの噂、マキシさんの!」 「あーー!!知ってる知ってるぅ! ほんっとにかわいそーだよねぇ!」 噂話‥‥‥私、信じないなぁ。 だって、真実かどうかなんてわからないじゃない? 噂ってただの推論でしょ?妄想でしょ? くだらないよ、つまらないよ、意味ないよ。 みんな知らないのかな? 「ちっがーうよ!あの噂、マキシさんがいけないんだよ、あれ!」 「えー、まじー?」 「あれね、じつはぁ‥‥マキシさんが誘ったんだってぇ!!」 「うっそー!まじでぇー!? ありえなーい!」 ねぇ、その噂、楽しい? 面白いのかな、その話? くだらないよ。 つまらないよ。 意味ないよ。 噂だよ?真実かわからないよ? 嘘かもよ?デマだよ? 違うよ。その話違うんだよ? マキシさんは悪い人なんかじゃないよ? だってマキシさんは100%被害者なんだよ? あなたたちはその話どうして信じるの? なにを根拠にして信じるの? 理解できないよ。意味わからないよ。 私はその話、絶対信じないよ。 そんなことないんだよ。 私にはわかるよ。 だって。だって、私が‥‥ 『楯鵞夜マキシ』 なんだから。 「マキシさん、被害者ヅラしてるけど、実際ちょーサイテーだから!」 「うわー、心配して損したわー。 てか、そもそもあのこってさぁー。」 こうして私の居場所は無くなっていくんだ あぁ、なんでかな。 どうして世界はこんなに不条理なのかな。 誰か助けてよ。誰か私をこの暗黒世界から引き出して、光の溢れる世界に連れていってよ。 ‥‥なんてね。
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