マキシ、はじめる。

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「エリアー!おまたせー!! はぁはぁ‥‥ふぅ。」 急いで走って来た私は息を整え、エリアの顔を真正面に見上げる。 「そんなに急がなくてもいいのに‥‥クレープが楽しみなの?」 「うん!もっちろんだよ! はやくいこーエリア~、勉強したらお腹すいたー、とーぶーん~。」 「はいはい‥‥‥私のために急いでくれたわけではないのね。」 「ん?なにか言ったエリア~?」 「い、いいえ!なんでもないのよ!さ、いきましょ!」 なんかエリアにしてはずいぶん焦ってるっていうか、なんか隠してるっぽいっていうか‥‥。 エリアいつも冷静だし、おしとやかだし、基本冷静だし‥‥冷静だし。 「そういえば、マキシ。 あの話、本当なの?」 「んー?なーにー?」 「なにって‥‥確か羽矢峰先輩からこ、告白をうけた‥とか、なんとかって‥‥。」 なんでエリア顔赤いんだろ‥‥。 指つんつんしてもじもじしてる、エリアかわいいなぁ。 何しても様になる。 たぶん、エリアみたいな女の子を『美少女』っていうんだろうなぁ。 あ、返事してあげなきゃ。 「あはは、あれね、あれはー‥。 断わった!!私、羽矢峰先輩のこと知らないし。 確かに学校1のイケメンって言われてるからカッコ良かったけど‥‥でも、私なんか‥ねぇ?」 釣り合わないよ、私みたいな女の子じゃ。 羽矢峰先輩にはそれこそエリアみたいな女の子が合ってると思う。 「そ、そうなのね!よかったぁ‥‥‥。」 「え?」 「い、いやいやいや!その、マキシに彼氏なんて出来ちゃったら私、もうこんな風に遊べないのかなぁ、なんて‥‥‥。」 「エリア‥‥‥! もーかわいいんだから!もぅ!!」 といいながら私はエリアの頭をわしわしとする。 最後にぎゅーっと抱きしめてあげた。 「あ、あ、あぁ‥!ま、まきし、そそそそそんなことされたら、わたし‥‥‥!」 「えへへ、私はどこにも行かないよ、エ~リア! あ、ほら!着いたよ、クレープ屋さん!!」 クレープ屋さんにやっと着いた私は目的のクレープめがけ猛ダッシュ! 「あっ‥‥‥‥。マキシ‥。」
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