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明かりの灯った部屋に行くとそこにはあからさまに自然にできたものではない人工物が目に入った
「これは一体....」
Bが口にする。
「祭壇らしいな 誰が一体こんなものを」
そう言って俺が触ろうとすると
「触ってはダメ!」
奥からいきなり声がした。
「誰だ!」
Bが叫ぶ
「驚かせてごめんなさい。それのは触れないだちょうだい」
そう言いながら奥から20代ぐらいの女が出てきた。
「君は一体....こんな所で何をしているんだ?」
俺が問う
「私はここの管理者」
「管理者?」
Bが言った。
「そう ここには悪霊を閉じ込めてある こんなこと言っても信じてはくれないと思うけど」
「いや 信じるよ 現にあったしな」
そう俺が言う 少し驚いた表情で女が言った
「あれにあったのですか? よく生きてられましたね」
そう返してきた
「厳密に言うと取り憑かれたやつにかな?」
「あぁ友達が数人いたけど残ったのは俺らだけだ 今更何が起きようとビビりやしないよ」
そうBが言った。
「あなた達はなぜここにきたのですか?」
女が問う
「子供の頃に行方不明になったやつを探しにきたんだ 死んでる可能性の方が高いのはわかってる けど....」
Bが話を続けようとした時通路の奥の方で何かが唸る声がした。
地の底から響くようなそんな声だった。
「とうとうここまできてしまったのね....あなた達は早く逃げなさい私がここを抑えるから!」
女はそう言い通路の方へ駆けて行った。
懐からお札のようなものを取り出して何か呪文のようなものをつぶやいている。
「はやく! 逃げて!」
女がそう叫ぶ
俺はふと思い出した。前の出来事を、そしてこの後どうなるかを。
「あんただけ....あんただけ置いて逃げられるかよ!」
そう言い俺は女の方方へ走った。
そして女を抱きかかえ言われた脱出路へと駆けた。
「なにやってるのよ!」
女が叫ぶ
「いいから!君がここで死んだら何もならないんだよ!」
俺は全てを思い出した。
ここで女が抑えてもどうせ俺ら全員死んでしまうことをなら一層女ごと連れて逃げてしまえば未来が変わるかもと、そう思っていた。
俺は小さな希望に賭けた。
後ろで悪霊達が騒ぐ中俺たちはただひたすら脱出することだけを考えひたすら振り返らず走った。
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