第1章 嚆矢

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「確かに、正直Dは助かんない あんな強力な奴に憑かれたら正直うつてない、それに....」 そこで俺がいうのをやめた 「どうしたんだよ、いきなり黙って、」 Bが心配そうに言う。 「いや、大丈夫だよ。」 そう一言だけ返した。 「ここにきてから少しお前変だぞ。どうしたんだよ」 Bが言う。 「俺の言うこと全てを信じてくれるか?」 真剣な眼差しで言う。 「ああ」 「......俺は未来から来た。いや、正確には同じ時間をループしてるっていう感じに近いかな。」 そういった。 「お前らはここで全員死ぬ。」 そう単調な口調でいった。 「死ぬって、意味わかんねぇよ アニメじゃあるまいし。 そもそも同じ時間をループしてるならなんで全員助けられないんだよ!」 Bが怒鳴った。 「俺ら全員だよ 全員。意味わかるか?俺を含めてだぞ、だから何回も繰り返してるんだよ。いい加減このループから抜け出したいからな、それに今回でもう繰り返すことはできない 」 「なんでだよ 意味わかんないよ。アニメじゃないんだからさ、そんな事考えられるかよ」 Bが半泣きで言った。 「でもそれが現実だ」 俺は淡々と言う。 「じゃあこのあとどうなるんだ? お前が見てきた世界だとこのあとどうなるんだ?」 Bが聞いてくる。 「いつも俺がこの話をすると決まってDが戻ってくる、別人のような顔して。」 そう俺が言った直後来た道から足を引きずるような音がした。2人して後ろをふりかえるとそこにはDが立っていた。 「よぉ」 そう一言だけ呟いた。 「お前本当にDか?」 Bが聞く 「いや、こいつは本物だ、今回は何かが違う やっぱり前回の世界であれをしたからか…」 そう呟いていると、 「何ブツブツもの言ってるんだよ。」 そう笑いながら近づいてきた。 「ちょっと止まれD」 そう言う。 「お前さっき妹と一緒にいただろ」 「あぁ そうだけど、それがどうした」 「お前、妹の名前は…」 そう俺が聞くとDの目が泳いだ。 「D 実の妹なら答えられるよな? 早く言えよ、お前の妹の名前はなんだ?」 「妹の名前は…名前は‥‥…な…ま‥え…ナマエ…ななななななななぁぁっぁっぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁ!!!」 Dがいきなり豹変して襲いかかってきた。 「やっぱりな お前の妹は10年前に死んでる上に実の妹じゃない。そう簡単には俺らは騙されん B逃げるぞ」 そう叫ぶとさらに洞窟の奥へと走って行った。
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