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・モエシア属州撹乱部隊
騎馬5千(30騎程度で分散)
・ルシウス撹乱部隊
騎馬3千(100騎程度で分散)
敵本隊に対してこちらの本隊が非常に手薄だ。しかも本隊の1万の歩兵のうち7千はカパラチア山脈の麓やモトル、ストレハイア周辺の山裾に分散して砦を構築したり、伏兵として潜ませてある。彼にとって自分自身はトラヤヌスに対しての囮であると考えていた。もし、トラヤヌスが彼の本陣に目掛けて侵攻してくれば各地の砦に潜ませた伏兵やモエシアに残してきた騎馬隊が敵の補給線をズタズタにするはずだ。そのためにはルシウスの騎馬隊は絶対クラヨバで食い止めなければならない。ただ、トラヤヌスはそこまで見透かしているのかドロベタに本陣を敷いてからは動いていないし、モトルに先遣隊を出しては来たもののそこから動く気配がない。おそらくはルシウスの動きに合わせるつもりなのだろう。だとしたら、そろそろモエシアの騎馬隊を動かす頃合かもしれない。ルシウスが退かざるを得ない状況になればトラヤヌスの戦略は大幅な変更を強いられるだろう。もしくはストレハイア、フィリアジに兵を進めてルシウスを側面から援護してくるかもしれない。そうなればさらに思う壺だ。各地の伏兵に翻弄されてる間にこちらはモトルの先遣隊を突破してドロベタに迫ればトラヤヌスをダキアの平原で包囲できることになる。そうなれば騎馬の数がモノを言うだろう。こちらの手持ちは2千だが、精鋭のサルマティア騎兵だ。彼はモエシア属州の騎馬隊に動くよう命じた。これでローマの補給線はさらに細くなるはずだった。
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