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塾に着くと、修一と分かれて自分のクラスに向かう。
ドアの前で深呼吸して、私は中へと入った。
(人数少なっ!!)
教室には、男女合わせて3人しかおらず…それぞれ席についてテキストを見たり、携帯をいじったりと各々授業までの時間を潰していた。
(取り合えず席につこう…。)
私は一番端の後ろの席に座ると、小さくため息をついた。
(やっぱり学校とは違うよね…。)
何だか心細くなって、さっき分かれたばかりの修一が恋しくなる…。
(ダメだ!!遊びで来てるわけじゃないんだから!!)
気合いを入れていると、もう1人男子が入ってきた。
しかも、此方に歩いてきた…。
「座っていい?」
「へっ?あっ、どうぞ。」
まさか声をかけられると思っていなかった私は、変な声で返事をしてしまう。
そんな私に、彼は笑顔で「ありがとう。」と言い席につく。
(びっくりしたぁ!!しかし…この人礼儀正しいなぁ。)
教室の空気に落ち込んでいた私には、彼の笑顔が天使の微笑みに見える…。
それから暫くして、先生が来て授業が始まった。
因みに、何で人数が少ないのかは先生が教えてくれました…。
「普通の三年生は一年の問題はしません。君達は、ある意味貴重だな。」
嫌み?
ねぇ、嫌みなの?
私は1日でもはやく上のクラスに行ってやると誓った…。
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