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それからまた、彼女は黙って考え込んでいた。
俺は、そんな彼女の隣で静かに空を見上げてた…。
暫くして、今度は俺の携帯が鳴った。
携帯開とメールが着ていて…送り主は一緒に来ていたダチからだった。
俺は、先に帰るようにメールを打つと携帯を仕舞った。
「友達から…?」
「あぁ…先に帰るって。」
「えっ!?ごめん…急いで帰れば合流出来る!?」
「いいって…急ぐほど体力残ってねぇよ。」
立ち上がる彼女に苦笑いで返す。
(それに、お前を1人に出来るかよ…。)
しかし、彼女は俺を立たせようと腕を引っ張る。
「ダメだって!!行くよほら!!」
「はぁ?お前はどうすんだよ?」
「私も、もう帰るから!!」
「………。」
しょうがなく立ち上がると、彼女は腕を離して歩き出した。
「だったら、近くまで送ってやるよ。」
前を歩く彼女が振り返った。
「それじゃ意味ないし!!友達と合流出来ないじゃん!!」
「バーカ…いくらお前みたいな奴でも、こんな時間に1人だと危ないだろうが。」
「………。」
「また転ぶかもしれねぇし…。」
「誰が転ぶか!!」
「お前だよ…いいから行くぞ。」
一歩もひかない俺に諦めたのか…彼女はまた歩き出した。
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