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「義くん？」
慌てて義くんを見上げると、悲しそうに眉を下げている表情が目に飛び込んできた。
その瞬間、ズキンッと胸に痛みが走った。
きっと、あたしの心が今どこへ向かっているのか気付いているんだ。
そんな義くんの表情から目を逸らせずにいると、あたしの耳に信じられない言葉が飛び込んできた。
「凛、……俺の、傍にいてくれよ」
あり得ない言葉にあたしは学の方へと視線を移すけれど、何が言いたいのかよくわからない。
そんなあたしを見て、学はさらに言葉を繋ぐ。
「俺が馬鹿だった。凛があまりにも近くにいすぎて、気付かなかったんだ」
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