傍にいてくれよ

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そして、この教室の入口付近に立っていた学はゆっくりと歩き始めて、手を伸ばせば届くんじゃないかってほどの距離まで来て足を止めた。 「凛と離れてから気付いたんだ。俺、……凛が好きだ」 ドキンッ── あり得ない告白に、あたしの心臓はあり得ないほど大きく音をたてる。 そしてそのまま止まることなくドキドキと激しく鳴り始めた。 学のこの言葉は物凄く嬉しくて、今食い縛っている歯の力を抜くと、きっと涙が止めどなく溢れてくる。 そして、学の胸に飛び込んでしまう。
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