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けれど。思い返してみれば、そう思える節もある。『オルファウス』と初めて逢った時も、ユイを背に庇うようにしてくれていたし、心配するかのような言動も、多々あったようにも思える。
「態度や口調こそ、素っ気ないけど、セラはユイを『心配』してくれてるんだよ。」
そんな風に、優しく微笑みを浮かべながら、諭すようなナッジに、ポツリと呟くように問い掛けた。
「…私が『弱い』から、信用してない、とかじゃなくて?」
最初、行動を共にするようになったのは、『成り行き』だった。それも、ユイが『セラに着いて行く』と判断したからだ。
まぁ、ユイが着いて来ることに、セラ自身が『異』を唱えることは、なかったのだけれども。
「『信用してない』人間を、わざわざ連れて歩くと思う?ましてや、パーティーを組むなんて。セラの性格は、君の方が、わかってるんじゃない?」
「………!!……ぁ」
―そうだった。それこそが『セラ』なのだ―
自信家で、尊大で。けれども、面倒見が良くて、優しくて、人を思いやる心もちゃんと持っている。でも、それを表に出さないから、わかりにくいだけ………。
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