序章

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    ―私はいつも『貴方』を見ていた―  貴方は、いつでも強く・気高く・綺麗だった。  その剣技は洗練されていて、一体どれだけの『修練』を積んだのか。  どれだけの時間を『修行』に費やしたのか。   ―私に、量り知ることは出来ないけど―  『貴方』は、いつの間にか私の『目標』になっていて、私は『貴方』の背中ばかりを追うようになっていた。  今は、追いかけてばかりの私だけど、いつか『貴方』と肩を並べられるほどになりたい。  『貴方』の心には『あの人』がいて、『貴方』の瞳は『あの人』だけを見つめていると、知っているけれど…………。  いつか、『貴方』の隣に立って、共に戦えるほど『強く』なりたい。  ―そうすれば、『貴方』は私を見てくれますか―
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