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全面的に、私自身に『非』があったので、素直に謝ったのだけれど、それを聞いて、彼の額には『ビシリッ』と更に『青筋』が浮かんだ。
「ッそう言い続けて、何度目だと思っている、ユイーーーッッ!!」
「ヒイイィィィッッ?ホントにごめんなさーいッッ?!」
ビリビリと宿屋中に響きそうなセラの怒号と、ユイの恐怖による謝罪。同じパーティーメンバーであるルルアンタと、ナッジはもう慣れっこらしく『やれやれ』と肩を竦めていた。
ーロストール 大通り 酒場ー
数日前から滞在中である、ロストールの酒場で、ユイはルルアンタとナッジに愚痴を溢している(セラは別行動中)。
「あんなに、怒ることないのに!セラは私に対してだけ、『沸点』が低すぎると思うの。」
面と向かって言えない為、ナッジに同意を求めた。三人とも飲酒出来ないので、ルーマティーを飲んでいる。
「………しょうがないんじゃないかなあ。ユイのお兄さんから、君を預かっているような状態なんだから。」
宥めるようなナッジの言葉に、『不服』そうに反論するユイ。
「それにしたって、魔法力の使いすぎで『気絶』したからって。」
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