第1章 姫王宮から

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 顔から火が出そうな羞恥心に襲われ、そろりとラサヴェルの顔を見上げた瞬間、アイシャの心音が爆発的に揺れた。  色情的な蒼い瞳からの熱視線が暗がりに妖しく光り、アイシャの内部に隠された欲を引き出そうとしていた。  脚のあいだからまたじっとり潤いがこぼれていくのを感じ、アイシャはそれ以上考えることが出来なくなった。  生地から引き出した楔は余りにも大きく、アイシャはそっとラサヴェルの身体をまたぎ、震える指先でそっと根元を支えながらその瞬間を迎えた。  きつく閉じられたままの赤く熟れた花芯を被せるように慎重にゆっくりと沈めていく。  きつく締まった内壁を擦る感覚に息を詰まらせながら、アイシャは口から溢れそうになる声を噛み締める下唇で封じ、そっと瞳を閉ざした。  ラサヴェルはあられもない姿をさらし、自らの欲に跨がるアイシャの表情に我を忘れてしまいそうになりそうになりながらもなんとか押し留まり、懸命に応えようとする彼女の姿に愛しさを感じていた。  繋がれた箇所が濡れ細った花弁からしたたる愛液でじっとりと濡れている。  「はぁ……ん…は……っ」  ラサヴェルの膝に乗り上げ、奥先まで呑み込んだアイシャは赤く潤んだ紫の瞳を開けてラサヴェルに向け、真っ直ぐに微笑んでみせた。  ラサヴェルは肩に置かれたアイシャの手が震えていることに気付いた。  「アイシャ……僕の上で乱れて」  その魅惑的な誘いの言葉に、アイシャは恥じらいながら小さく頷き、腰をゆっくりと使い始めた。
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