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股のあいだに広がるひきつれの痛みよりも、そばで感じる蓮が漏らす呻き声とゆっくりながらもナカを掻き分ける抽送の甘さが脳髄を満たしていく。
熱く激しくぶつかり合う甘美な動きに、翠の口からは苦悶ではなく別の喘ぎに変わっていく。
押し付けられ、奥にこつんと棹が到達する度に全身を溶かすような熱が送り込まれ、翠の腰は自然と揺れて、蓮を煽った。
甘いしびれと白い光が瞬き、大腿ががくがくと揺れ、まるで目に見えないチカラが二人を焚き付ける。
「あっあ、ああああ、れ、蓮……っ。
ん、んんう、あっあっ……!!」
「翠の……ナカ、気持ちよすぎ…、俺、も……」
まるで元は一つだったように、激しく、蕩けるほどに甘い繋がりに、翠の奥がキュンと痙攣を起こし、快楽の頂点へと達した。
「翠……っ、すき、だ……」
女性の神秘が吸い付くようにキュッと締まり、促されるようにして蓮も爆発的に爆ぜ、弓なりにそらして跳ね続ける翠の華奢な肢体を離すまいときつく抱き締め、最奥まで深々と貫いて欲を吐き出した。
時計の針が終了の時刻を告げる。
「……帰らないと……」
温かな腕のぬくもりに包まれ、隠すものをすべて脱ぎ去った姿で極上の男の子とベッドの中にいる。
甘美な誘惑に唆されそうになるも、強靭な意思で抜け出そうとする翠の身体を抱きしめる甘えたな腕がそれを許さない。
「明日は……土曜だよ。
もっと……一緒に居ようよ…翠。
どうせ家族は今日は帰らない、ハウスキーパーも帰ったから、一人なんだ」
すがるような瞳で見つめられたら、もう断る選択肢など翠には残されていなかった。
今しがたの熱を思い出してかぁっと頬を熱くさせながらゆっくりと承諾の頷きをする翠を、蓮は満面の笑顔で出迎え、何度目かも分からなくなった口付けを贈った。
第三章/女教師と生徒 終
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