第二紙 狂喜

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俺の悪友 高橋へ よお 高橋生きてるか なんかさ~ 上官のヤローが お前は最近どうかしてるから 誰かに手紙でも書いて気分を変えろっつーから、まあ暇だし書いてんだけど 俺はどうもしてないし かくなら別のもんカキテーよなって(笑) 取りあえず 親とかに書くのは嫌でよ~ お前に嫌がらせしてみようと書いてみました ここ笑うとこな とにかく お前にはホント感謝してるんだよ 俺は お前が 暇なら軍にでも行けっつーから入隊してみたが 最高の結果になった 言っとくが 今 マジで喜んでるんだぞ 戦場ってヤツはマジで最高だ なんだろうな 手紙じゃイマイチ俺の喜びが伝わんねーな 俺の笑い声でも付けて味付けしてみるわ 高橋 ここじゃ何でもブッ飛ぶんだぜ ギャハハハッ 手も足も頭も飛ばせるモンは何でもだ ダハハッ ムカつく事も刺さった破片の傷みも国家に命を捧げるなんてクソみてーな愛国心も全部だ ギャハハッ ホント最高だ そうだ最高だと言えば この前よ 俺の前を歩いてた奴がいてよー そいつが運良くじゃねーや タイミング良く地雷踏みやがってさー 足ブッ飛ばされて ギャーギャー言っててよー 思わず笑っちまったよな ダハハッ 俺もとばっちり喰らって破片もらってよ~ 痛えのなんので爆笑しちまった あ~それでか 隊長のヤロー 俺がどうかしてるって 俺は正直でまともな行動してんのにな ブフゥ まあどうでもいいけどな それより高橋 こんな風に馬鹿な事書いてふざけちゃいるが なんだかんだで 俺は反省してるんだよ 俺が見ている光景 俺が体感している空気 俺だけで独占するなんて 悪い事しちまったってさ だからお前達にも見せてやりたいんだ この最高の舞台を 俺が生き残れたら そっちに この戦場を持ち帰るつもりだ だから高橋 楽しみに待っててくれ 俺の 帰還を お前の最高の友 斎藤 ギャハハハッ
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