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雨野 憐(あまの れん)24才。
私が利用している社用車のディラーの営業マン。初めて憐と会った時はまだ前彼のこうちゃんと付き合っていた。
こうちゃんと別れて半年の私の誕生日月に突然憐から食事に誘われた。
ただの食事のはずだった。仕事上の付き合いの延長のつもりだったのに、私に彼がいないと知った憐はその日から猛烈アプローチ。
若いってパワフルだな。それまで沢山の人と付き合ってきたけれど年下は初めてだった。全くその気がなかった筈なのに
ドンドン惹かれていく。
真っ直ぐな瞳に、年下と思えないくらいしっかりしていて優しいところに、その上容姿は歌舞伎俳優のようなシュッとしたイケメン。
私の誕生日に年の数だけバラの花をプレゼントしてくれた。そんな普通ならキザすぎて退きそうな行動に堕ちた。
今月で付き合い初めて10ヶ月。 最初の頃は余程の事がない限り毎日会っていたのに最近では週末は毎週会っているけど平日の会えない日が増えていた。
今日は月曜日以来。 昨夜お泊まりセットを準備した。
事務所を出ると10分くらいで憐の大事にしている白の車が駐車場に入ってきた。
止まった車の助手席に乗る。
「和花ちゃんお疲れ様!」
私を元気にしてくれる笑顔。
「憐~お疲れ様。わざわざ迎えに来てくれてありがとう。今日は何食べる?」
黙ったまま車を走らせ会社から少し離れた空き地の横に車を止めた。
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