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博士も僕の存在に気がついたらしく、右手に持っている設計図から目を離し、椅子ごと回りながらこちらに振り向いて、
「やぁ、遅いではないか、助手の二郷くん。」
と言ってきました。
僕はその姿に目を奪われる。パッと見れば博士は美人の部類に入ります。
彼女は肩まであるウェーブのかかった黒髪をしていました。服は白衣を羽織りながら胸元が大きく開いたピンクのシャツを着ており、タイトスカートから伸びる長い足を組んでいます。
「どうした?」
「い、いえ。何でもありません。」
博士が不思議そうに首を傾げました。ばれていないようですが、とりあえずは落ち着こう。
「こ、これ、来るまでに頼まれた資料です。」
「あぁ、すまないね。」
博士は僕から資料を受けとると、すぐに読み出します、。
「いったい、何を作っているのですか?」
また変な物ではないですよね、とは思ったがその言葉を飲み込みました。だけど、知ってか知らずかは解らないけど、博士は力強くいい放ちました。
「今回は実に実用的で、素晴らしい発明を制作中だよ。」
そうだとしても、とても信じられないのです。
「む、君は疑っているのかね。ならば実際に試すといからこれを受け取りたまえ。」
と博士は僕の腕へと何かを装着しました。
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