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『寒さに弱いこの鳥たちが、何故雪島に向かうのか。何故桜の花弁を嘴に咥えて砂浜に運ぶのか。その理由は全く分かっておらず』 テレビを消して、窓の外。 空から柔らかな桃色が降り注いで、砂浜を綺麗に染めていくのが見えた。 「また今年も来てくれたんだ」 跳ねるように扉を開けて外に出る。 不思議な鳥さんの不思議な習性。 素敵な理由を知っているのは、世界で私一人だけ。
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