大人の塔に行く

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 声が漏れて、あそこが反応した。ぴくんと反応したその場所に、後ろの男がふふっと気持ちの悪い笑い声を立てる。  うわあ、オレ、馬鹿なんですか。死ぬんですか。迅のことを思い出してどうするんだよ。  自棄になって暴れるけど、がっちり押さえつけられてて動けない。  ぎぎっと顔を店員の方に向けると、店員がなんかいい笑顔で親指を立てて来た。  ────グッジョブじゃねえよ!  なんか、そういうプレイだと勘違いされていることは解った。  しかし、なんだ……冷静に考えると……  大ピンチだ!  いかん!冷静になっている場合じゃない。 「んっ……やぁっ!」  塞がれた口の下で叫んではっとする。  可愛い声出してる場合じゃないだろ!  んでもって、下がますます反応して、泣きたくなる。  オレ、誰でも良いのかよ。 『学……』 「んっ……んんっ……」  なんだよ、ダメだろ。  迅の声が聞こえるのはきっと、逃避の一種なんだ。すごく嫌な経験を置き換えしようとしてるんだよな。  かちゃってベルトにかかる指先に、泣き出しそうになる。 「学?」  ああ、いやにはっきり、迅の声が聞こえる。
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