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第1章 花姫の母上の願い
だれにも分かってもらえず 1人ぼっちの良幸。
同じ道にさびしそうな目のノラ猫が一匹いた。
その猫と友だちになれそうな気がして 良幸は
「こんちわ~」と しゃがんで 猫にお菓子を差し出した。
「ニャウ~ン」来た来た。
ノラ猫は近づき 良幸の手からおいしそうに食べた。
人なれした猫で 頭をなでても逃げない。
「かわいい猫さんね」と 声が聞こえる。
聞きおぼえがある声!良幸はおどろいて 顔を上げる。
『花姫だ!』
花姫が透き通った手で猫をなでようとする。
ノラ猫は恐がって逃げた。猫は幽霊がきらいらしい。
花姫がまた音もなく1人ぼっちの良幸のそばにいた。
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