第2章 山賊(さんぞく)にねらわれた財宝

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 山賊の弟たちは「兄きの命令に従え!」と 良幸をせかす。  でも殺されない良幸は 「重くて上がらない」と ノロノロ時間をかせぐ。  父上の方は 山賊の兄のすぐ後の木にかくれている。幽霊は飛んで 刺(さ)すこともできるが、花姫の安全を考え、父上は助けやすい位置で ようすを見る。  良幸が花姫の方を見ると、木の後ろから父上が顔を出す。 『父上が花姫を助けに来た!』なんてかっこいい!  良幸は父上に協力する。  山賊の目をそらすため 良幸はわざと大声で 「乗せたよ。見て!」と 言う。  山賊はみんな良幸の方を向いた。 「ヒモでしばれ」次男が言う  その間に 父上は良幸に 目くばせや手ぶりで指示をした。 「はーい」良幸は父上と山賊にうなずく。  良幸は 宝箱をしばる前にふたを開け、金貨を一つかみした。 「この宝物 盗んでも、あんたたち つかめるの?」  おどろく山賊たち 「何をする!もどせ」山賊の兄が 刀で宝箱を指した。  花姫の首から 刀がずれた!チャンス!  ノロマの良幸が いきなり 金貨を山賊の兄の顔に 投げた。 「ほらほらつかんでみな」良幸は 次から次へ宝石を投げた!  急でびっくりした山賊の兄は 刀で宝をよけようとした。  父上は 見のがさない。 「すきありーっ!」と 飛び出し 刀をふりおろす。  山賊の兄の刀を落とし 左腕をつかみねじった。  花姫の首が下へずれた。  父上は すばやく山賊の兄の首に刀を回し、おどす。 「動いたら死ぬぞ!」  山賊の弟たちがふり向くと 「あっ」と言う間に 山賊たちの立場が悪くなっていた。  山賊の兄が父上につかまり、花姫が逃げ、弟たちはあわてる。
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