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さあ 宝探しの準備ができました。後は町民が探すだけ。
良幸は宣伝を考える。
「これでだれか 金貨を見つけたら 宝探しのCMになる」
「シーエム?」
「広告とか宣伝さ。『金貨がうまってる』って言いふらすか」
「ふふふ。宝探しの シーエム。やりたい」
「じゃ~ みんなに宣伝しよう」
「ええ CMしましょう」
良幸は大人に声をかける。
「おじさん この町に宝がかくされてるって」
だれも聞こえず、1人の男だけ答えた。
「え?宝?おもちゃかい?」
「信じない・・・だめかー」
花姫は 町の子どもに話しかけた。
「この町に宝がかくされているらしいです」
「ほんと?今の話」
「ええ。金貨がうまっていると 言い伝えが・・・」
「探そうよ。お姉ちゃん」
「うんうん」その子は そのまま他の友だちに伝えた。子どもの方が信じやすかった。
花姫は ちょっとだけヒントを教える。
「何でも 並木道とか。花畑。大石の近くに金貨が・・・」
町の子たちは信じて 親にも話した。
「お父さん、この近くに金貨がうめられてるって」
「金貨?ほんとか?」
戦国時代は大名も 金をうめましたからね。大人まで 信じました。
「何~!町に金貨がうまってるって?」
うわさがドンドン広まりました。
花姫は 良幸を見上げ 満足そうに笑う。
「これで だれか金貨を見つければ 宝探しのCMですね」
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