第1章 花姫の母上の願い

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 2人が暗い洞穴を出ると 日の光がまぶしくて目がくらみそう。目がなれると1本しか見えなかったナナメの松がいっぱい!! 「わーっ」良幸は キョロキョロして「どの松だよ」 「決まっておる。ガイ骨様が指さした松よ」  姫は ガイ骨神様のおぼしめしの松しか見ず まっすぐ歩く。   ガイ骨の方は泣いた。 『オレが指さしたのは「私は無実だ」という文字だ~!』  もしかしたら宝箱をうめる時 母上たちが手の位置を変えたのかもしれませんね。  かわいそうなガイ骨さん。手の方向がずれていたのです。  誰かガイ骨さんをここから連れ出して、まちがいの罪から解放してくれれば 心が救われるのに。  来た人はみな さわいで拝んで 通り過ぎるだけ。  ちゃんと救える人に言わないと『思い』は通じませんよ、ガイ骨さん。  2人の方はガイ骨の指に導かれ「神様のおぼし召しの松」まで着きました。  「この木よ」 「宝は近いかな」  子どもたちの心は もう宝さがしでワクワク。  良幸が地図を開き、花姫が読む。 「松の先のクヌギの下、根元のコブの先1歩 下をほれ」  ドングリと遊んでいた花姫は すぐクヌギが分かる。 「あの木よー」  さっさとクヌギの木を目指さす花姫。追う良幸。  2人はやっと目的地に着いた!  いよいよ 宝探し。2人はクヌギの木の下で 根元のコブのある所を探す。 「ここだ!ここから1歩」 「宝箱が見えぬ」 「土の中じゃない?」  でもほるものがない!ドジ。  良幸のドジはいつもだが 花姫は土をほったことが無いから気づかなかった。宝箱はふつう盗まれるところに置いたりしない。やっぱり土の中?ありそうな所をじっと見つめる2人。
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