わたしを忘れないで

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 今年の春もまた、青い花が咲きました。ずっとむかし、私が「忘れな草」と名付けた花です。あのひとが、「君の瞳と同じ色だ」と微笑んだ花です。  あぁ、でももうわたしはこの花を愛でることはないでしょう。今日を限りに、わたしはすべて忘れるのです。   忘れな草のことも、あのひとのことも....
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