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::::::::: 改札を出て左に曲がる。 小さな坂と急な階段を上ったところに図書館がそびえ立つ。 それが僕の職場だ。 図書館前のベンチに女の子が座っていた。 猫に餌をやっている。 とても静かな感じ。 いさかか廻りから浮いているかもしれない。 そこだけ空気がちがう。 彼女の唇は奇跡的に美しい。 警備員に頭を下げ、僕は館内に入っていった。
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