狩り

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生暖かいソレを浴びるのが好き   でも服にこびりついたソレは嫌い   だって汚いもの           「終わったか?」 「えぇ」 相棒も終わったみたいで、いつの間にか真っ赤になった私の隣に立っていた。 「相変わらず気配を消すのが上手ね」 「まぁな」 謙遜なんてしない。 この世界は本音だけで生きていける素晴らしい場所よ。 「あ」 「お前は相変わらず爪が甘いな」 私の小さな呟きは、銃声によって掻き消された。 肉塊の中にまだ人間がいたから。 でも相棒が眉間に一発ブチ込んでくれたから、めでたく肉塊の仲間入りを果たした。 「これで本当に最後だろうな?」 「………」 「ハァ…」 無言の肯定を返したのは、バカみたいに大量の殺気を振り撒きながら近付く殺気に気付いたから。 勿論相棒もそれに気付いてる。 私、逃げられたのに気付かないくらい楽しんでたんだなぁ。 狩りを    
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