第四章 火の屋

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 アラーサを狙ってくる銃弾が、 カーブを描いて壁に命中していた。 あきらかに、 銃弾は、アラーサを避けていた。 「アラーサは、鬼城で訓練していたのよ。 だから、 このくらいなら平気」  どこからか出雲が現れ、 大神の一升瓶を取り上げた。 「大和、アラーサを連れて行け」  静かに現れた大和は、 無言で、アラーサの腕を取り、歩きだした。  パーティを銃撃された、フラビオ家が怒りだす。 鬼城のメンバーは引き揚げ時だった。 「大和」  アラーサが、 大和にビールを差し出した。 大和が怒るかと思ったが、 少し立ち止まると、小さく笑った。
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