第三章 フラビオ家

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 アラーサの席は空中にあり、下はプールだった。 プールに映る花火も又美しかった。 しかし、席のワイヤーを切られそうになること、 十回目。 「少し、静かにして貰ってもいいかな?」  大和が、 心底ウンザリとしているようだった。 「仕方ないね。いいよ、大和」  出雲は、ニコニコとすると、 ワイヤーに触った。 ワイヤーに高圧電流が流れたらしく、 プールに何かがボトボトと落ちて行った。 それは、 係員がすぐに片付け、 何事も無い綺麗なプールに戻った。 「それでは、俺も」  バーンと大和が指で銃を造り、 撃つ振りをした。 次の瞬間、 大量の花火が一気に爆発し、大歓声が起こった。
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