第四章 火の屋

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 ディナーでは、 核には核の抑止力だと、 アラーサの横に火の屋 武尊を座らせていた。 宇宙で五本指に入ると言う殺し屋を、 誰も敵に回したくはない。 妙に静かな、 ディナーとなった。  但し、条件があった。 「大和、 パパだよ、覚えているかな」  武尊、大和も横に座らせていた。 「記憶に障害はありません」  後ろの席で待機しながら、 アラーサの周辺に不審者が居ないか確認しているが、 どうやっても大和に目がいく。  親子とは思えない、 二十三年時の止まった息子だというのに、 兄弟にしか見えない。 「パパって呼んでくれないのかな」  武尊、異常に大和に甘かった。
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