第四章 火の屋

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「一度もそう呼んだ事はありません」  大和曰く、 帰って来たらこうなっていた。 以前は厳しい、 頭領の顔の武尊だったそうだ。 「今日は一緒に風呂に入って、 一緒に寝ようね」 「その意見は、却下します。 俺は任務中です」  アラーサにも口出し出来ない、迫力があった。 「大和、君の妻と子供たちはね、 パパが陰ながら補佐したよ。 元気で暮らしている」  表だって補佐したら、 火の屋の敵に殺されていただろう。 「その点は、感謝します」  大和が、 深く頭を下げた。 「感謝は、態度で示してね。 今日は、ボクの部屋で眠る、 いいね、大和」  最後の方は脅迫に似ていた。 長いディナーが終わると、 大和は武尊に連行されて行った。
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