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「大和に怪我させたからだよ」
皆の恐怖を振り払うように、
出雲がさっくり説明してくれた。
「大和は、俺達の宝物。
昔からね」
大和は、鬼城の出身ではないのに、
六沙のライバルとなり、
鬼城に実力で並んだ人物。
憧れであり、誇りであった。
「ただ、大和、キレやすい。
それと、守備範囲が老若男女なうえに手が早いで、
俺達、お目付け役が必要だけどね」
大和、見た目を裏切る存在であった。
「でも、恋人の人数は無制限ではないみたいよ。
常に二人」
「二人?一人ではなくて?」
大神も、暫し笑う。
「そうなんだよね、
何故、一人ではないの?と、
今度、
聞いてみなよ」
何か変な回答が来るらしい。
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