第四章 火の屋

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「大神と出雲は、大和の恋人なのか?」  二人揃って首を振る。 「好きだけどさ、それは別にして、 あれは大変だよ」 「全く。俺達はお目付け役として、 仲間としての存在で充分。 大和の為ならば、命も懸けられるとは思うけど、 恋には命を懸けない」  複雑な存在のようだ。 「さてと、 火の屋がせっかくアラーサを見てくれているから、 休むぞ」  各自、部屋に戻り睡眠とした。  次の日、 大和はいつもより数段上をいく無口になっていた。 大神と出雲は慣れているのか、気にしていないが、 俺は居心地が悪かった。 「御卜、俺達は時折消えるけど、 誰か一人は必ず残る」  アラーサの後方に三人が控えると、 人目を惹いていた。
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