1人が本棚に入れています
本棚に追加
ダンダンダン………
結局僕は空腹感に耐えられず起きていた。食事のかわりに、手元にある本をずっと朝までむさぼる様に読んでいた。
ダンダンダン!!
「うん……?誰だ?」
少しくらくらする頭を抱えつつ、玄関に向かう。
「はぁ…い…。誰で……「やあ!久し振り小鳥ちゃん!!」
この家に来た元気のいい訪問者は、ガベル。おじさんに当たる人だった。
「お久し振りです。ガベルのおじさん。何しに来たんですか?」
僕は宅配牛乳を取りつつ訪ねた。
「これ。」
と、茶封筒を渡された。
「1週間と来月のお金、家具買うから余計に入れてくれって言ってたろ?いやいや、忘れてたからねぇ。一定額しかいれてなかったからね。ごめん。」
はっはっは~、と高笑いする。
「おじ様…。」
と、後ろから聞き覚えのある声。
義妹のカナリアだ。
「旅行だと聞いてついてきてみたら、"名無し"のいる国、まさか"名無し"の家に泊まるんです?」
「は?泊まる?」
おじさんに眼を会わせる。
「いやぁ、宿泊場所が取れなくてね。」
「そうなんですか…。じゃなくて!!何故こっちにくることをはや………。」
くぅ~~~~~~~
ぐうぅ~~~~~
赤面する義妹、
「"名無し"、お腹が減ったわ。食事を作りなさい。」
「いや、使用人みたいに扱うんじゃないよ?そもそも作りたくても食材がない。」
空腹なこと忘れかけたときに、お腹の音を鳴らしながらご飯とかいわないでほしいな。お腹空いてきちゃったよ。
空腹なのはいいとして、さて、どうするか…。
「よし、食べにいこう!!小鳥ちゃん。」
「そうしますか…。」
「と、いうことで案内して。」
「え!?僕が!?」
おじさんは、頷いた。
期待しためでみないでほしいな。あまり食事処知らないし。
なら朝からあそこに行くか。
モーニングあったよな確か。
「………じゃあいこうか。」
本を手に取り「カフェ アゼリア」に向かう。
最初のコメントを投稿しよう!