第1章

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「学校は………編入試験受けたんですけど、まだ結果が送られて来なくて。」 「それは、楽しみだな。私のいるときに、知れれば良いがな。」 そういいつつも騒がしく辺りを眺めている。 「本が気になりますか?お客様。」 マスターが声をかけてきた。 「えぇ。とても。」 「本を汚さない。食事中に読まない。本を大切に扱う。本を許可なく持ち出さない。それを守っていただけるのならば、ご自由にお読みください。」 「本当ですか!!」 それを聞いて嬉々としたおじさんは、読んだことのない本を求めて席をたった。 「おじ様らしいですわね。」 「まったくだ。みてると大きな子供にみえてくるよ。」 「ふふふ。おじ様に起こられますわよ。」 モーニングセットが届くのを待つ間、二人のことを紹介しておこうか。 嬉々として本探しに夢中な大人はブックコレクターの、ガベル・フォックスバード。僕のおじさんに当たる人。引き取られた貴族家で唯一奴隷のような扱いもせず、生きる力を与えてくれた恩人である。 真横に座って、オレンジジュースを飲んでいる少女は、南の国にすんでいる三等貴族の娘。カナリア・ブルーバードだ。僕より4つ年下の中学一年生。家族的には妹になる。 一応、兄として少ししたってくれている。そして… 「へちを向いて何をぼそぼそいってるのですか?"名無し"お兄様。」 「いや、別に。」 萌え属性ツンデレのカテゴリをもっている。 「お待たせいたしました。」 マスターがちょうど、モーニングセットを持ってきた。
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