第1章

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 CATEGORY HEAVEN2  HEAVENS GAME (ヘブンズ ゲーム) 第一章 奇妙な噂  巷で、妙な噂が流れている。 その一、死を呼ぶ交差点。  最初に、その交差点の近くで、首つり自殺があった。見つけたのは、早朝、クラブ活動で走っていた中学生。首つりがあったのは、バス停だった。  そのバス亭は、バスを待つ中学生が風雨を凌げるように、小屋が用意されていた。小屋の天井にぶら下がる影を、中学生は変質者が居るのかと思い、皆でドアを開けた。  首を吊っていたのは、三十代のサラリーマン男性。その土地とも、その交差点とも縁もない人物だった。理由は全く不明。  その一週間後、交差点で、居眠りのトラックが右折待ちの車の列に突っ込んだ。死者一名、重軽傷者四名。  その十日後、自転車と接触事故。怪我人一名。  その一か月後、バスが停車し、人が降りていた列に、配送車がスリップして突っ込んだ。死者二名。重軽傷六名。  その一年後、自殺者を見つけた少年達を乗せた、マイクロバスが崖から落ちた。死者十一名。 その2 火災の家 人が消える家  その家は、過去4回の火災を起こしていた。火災の度に、住居者が変わり、リフォームがされるが、又、火災が起きる。  建物に原因があると、専門家の診断を受けリフォームされるが、全く違う原因で、又火災が起きる。  遂にはお祓いがされたり、霊能力者が呼ばれたりもしたが、住めない家だと告げられただけだった。  住んでは、いけない家。  科学的には土台が悪い、地面の状態が悪い。天然ガスの発生がある等。でも、言えない理由、既に住んでいるモノが居るから。既に住んでいるモノ、それは呪いと称されるものだった。  子供たちが肝試しだと、空屋に入り、帰って来なかった。親たちが必死に探し、地元消防団やボランティアが、周辺の山や池も探したが見つからなかった。  火災の家。住んではいけない家。人が消える家。 その3 歯車の占い  その占いは、アドバイスのみで、自力で解決する。人気の占いで、占いの館の一角にある。看板には、一文字、繋(つなぐ)とある。歯車と称される占いで、自分の運命と、似た運命の人物を見つるというものだった。
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