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「ごめん、ちょっと借りた」
真里谷に遊馬人形を返そうとしたが、
遊馬人形が、俺の手を握り締めて離さない。
「遊馬、真里谷の所に帰れ」
振りほどこうとしても、離れない。
「遊馬、真里谷が怒るから、離して…ください。
お願いします」
「…遊馬が離れるまで、
一緒に、この部屋に居ろ」
部屋に居るついでだと、
俺の苦手科目を徹底的に勉強するはめになった。
真里谷、教えるのは上手いが、
間違えると、
デコピンが来る。
額が真っ赤になりそうだった。
「しっかし、天使は本当に綺麗だな。
遊馬が惹かれた気持ちが分かる」
勉強の合間に、真里谷が遊馬人形を引っ張ったりして、
離れないか確認していた。
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