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「さとくん、かずくん、二人とも怖いよ?なんで怒ってんの?」
二人が何に対して怒ってるのか俺は分かってる。
でも一応、とぼけてみる。
「英、なんで髪、」
さとくんが顔をしかめながら口を開く。
「なんで髪、染めたのかな?」
かずくんがゆったりとした口調で俺に問い質す。
そう、俺はさっき、行きつけの美容室で髪を染めてきた。
二人とも怒るかなぁ、とか考えながら帰り道を歩いてたけど帰宅早々二人に見つかってしまった。
「ちゃんと母さんにも父さんにも許可貰ったし、別にいいじゃん。」
どれだけ母さんにお許しを頂くのに苦労したことか…思い出すだけでも恐ろしい。
「俺たちにも教えて欲しかったなぁ」
かずくんが少し寂しそうに笑う。
でもかずくんのこういう笑顔は大抵作っている。わざとだ。
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