第1話

どうも、三つ子です。

俺たちは三つ子だけど、二卵性の三つ子だ。

かずくんとさとくんは、は同じ卵から生まれてきたから、外見がとても似てる。
でも、俺はもうひとつの卵から生まれたから、二人と全然似てない。

目はぱっちりしていて、少しつり目がち。鼻筋も通っていて形のいい唇、肌も綺麗で、なんというか、顔が整ってる。
所謂、イケメンというものだ。

そんな、同じ黒髪イケメンが二人もいるんだから学校で目立つし、女子にモテる。キャーキャー言われてるのをよく見る気がする。
なんと羨ましいものか。

そんな二人に比べて俺は、目はどちらかというとタレ目だし、肌なんか女子かっていうぐらいに白い。
日焼けしても赤くなるだけで、全く黒くならない。
身長は172センチだけど、二人の方が4センチ高いし。
標準的な身長なのにいつも二人からチビだって馬鹿にされる。

女の子にはモテた記憶がない。
あんなイケメンが身近に二人もいるんだからモテるはずがない。いっつも友達止まりだ。ちくしょう。
彼女はいないけど友達は多いし、悔しくなんかないし。ちくしょう。