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プロローグ
ああ、これが恋というものか。
その瞳に吸い込まれて、息が出来ないの。
言葉が出てこないの。
声を奪われた人魚みたいに、声を奪われて立ち尽くす。
こんなに素敵で、甘い笑みを見たことがない。
背中に走る電流で足元から崩れてしまいそうな。
でも天は、二物を与えないのが現実。
「どんな見た目でも、女性であれば大好きです」
そう、翡翠色の瞳で丁寧な日本語を使い、彼は爽やかに笑った。
ああ私、本当に男運が無さ過ぎる。
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