予言の始まり

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そして士気が消えゆく瞬間を狙っていたかのに闇は親衛隊のみを襲い始めたのだ。 街の人々や団員を無視して複数の闇が親衛隊の騎士達に牙を剥く。 ある者は五体を切り刻まれて死んだ ある者は胴体に風穴を開けられて死んだ ある者は頭部から股まで貫かれて死んだ ある者は胴体を真っ二つに切られて死んだ 闇に襲われた親衛隊は人間らしい死に方も選べず惨い殺され方によって原形を留めないただの肉塊と化していく。 長い間難攻不落の国ガルディアを支えてきた騎士団に属する者なら誰もが憧れていた親衛隊の猛者達が自分たちの目の前で闇によっていとも容易くその命を散らしていったのだ。 目の前で肉塊と化した親衛隊を間のあたりにした団員達は恐怖で萎縮し、誰1人動くことができなくなっていた。 逃げたい。 死にたくない。 だけどそんな感情とは真逆で足が恐怖ですくんで動くことができない。 そんな中親衛隊であるこの男は恐怖を振りきるようにすぐに逃げ出した。 自身が真っ先に殺される。 俺はこんな所で死ぬわけにいかない。 そんな自己中心的な感情が恐怖の中男の足を動かしたのだ。
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