変わり始める世界

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味方と分かり安堵したあとに告げられた警告はあまりも分かりやすく、人々を動揺させた。 どうやら手出しはしないがマントの人物はこの事実は隠していたいらしい。そのためには立ち去るまでには町から出るな。立ち去る前に町を出たら最悪手を下す。という内容である。 警告を聞いた人々は不手際が起きる前にこの場にいない人物たちに伝えるために走り出す。 特に子供たちを優先して探し、強く警告を言い聞かせた。 「そうそう。守れば予言の阻止だけで終われるからいいでしょ。」 「そう‥‥破滅の予言で全て失うよりは‥‥ね。」 警告を聞いて慌てる人々を見て茶色の布の人物はそう呟くと踵を返しそのまま町を立ち去った。 「‥‥私は君達が羨ましいよ。だって君達みたいに私も救われる立場になっていたらどれだけ幸せでいられたか‥。」 何を思ったのかポツリと呟いたその表情はどこか苦しそうであった。 茶色の布の人物が立ち去った後の人々は何故かこの時の記憶のほとんどを忘れており、ただ破滅の予言が光の剣を持つ人物に阻止されたことしか覚えていなかったという。 そして後に予言を覆した者を予言殺しと呼ばれるようになる。 これが最初の破滅の予言を覆した例外であった。
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