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周りを見渡しても妖精の姿は見えず、お姫様はチョコレートのまま。
「騙されたのかな…?」
と誰かが呟いた瞬間、チョコレートになったお姫様から光が漏れ、お姫様はは普通の人間の姿に戻りました。
人々はお姫様に厳しい視線を向けました。
「今までごめんなさい。私は今まで、自分さえよければ良いと思って過ごしてきた。だが今日、チョコレートになってもう戻れないだろうと思っていたとき、お前たちが現れた」
「チョコレートになった私をほっておけばいいものを、助けてくれた。ありがとう。今まで本当にすまなかった。これからはお前たちのこともしっかり考えて生きていこうと思う。どうか、許してはくれないだろうか」
お姫様が言うと、人々はワッと歓声をあげて、
「もちろんです、お姫様!」
と言いました。
お城は幸せに包まれました。
そして、お姫様と国の人々が仲直りしたこの日を『お菓子の日』と名付け、毎年その日になると、お姫様自ら1件1件家を歩いてまわり、お菓子を配りました。
人々は、とても幸せに暮らしました。
――――END――――
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