失って改めて気づく

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「今、か…"あれ"は…あの異能は沢山の人間の犠牲の下に今、俺の元におるけー…大事な俺の一部じゃ」 「そっかーじゃー早く取り返さないとだね」 立ち上がったスイは不意にサセトの頭を撫で微笑む。 「詳しい事は知らんけど、あんまり一人で悩んじゃダメだよーサセト。ね? さぁーてと、行くかなぁー」 ポカンとしてるサセトを置いて、スイは先に行ってしまい、早く行くよーとサセト急かす。 「悩む?俺が?ハ…ハハハ…なんじゃそれは…」 乾いた笑いが出る。 …確かにこの異能を恨んでいた時期もあった今はそうじゃない。 あいつ等の犠牲があって今の俺があることを認めなければいけん…。 忘れるな…。 大丈夫。 大丈夫だ。 ………
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