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そんな時、一つの伝令が入る。
"各地域大佐は連合本部へ至急来るように"
との事だ。
「多分今回の事だと思うけん、行ってくるね~。
皆には一般兵と一般市民に混乱が生じててないか、異能によって副作用のある子達に何かしら影響は出てないかどうかの確認をお願いするね」
「了解」
「わかった」
「はい!」
椅子から立ち上がり三人へスイは指示を出す。
「あ、マリネ~、今回の事であんまり気に病んじゃダメだよー。
むしろジキル大佐から習った事を最大限に生かすチャンスなんだからねー」
「あ、ありがとうございます」
不安そうなマリネへスイはすれ違い様ににっこり微笑んで頭をポンポンと撫で言い、部屋を出ていった。
自分だって異能が使えない状況に少なからず混乱や戸惑いがあるであろうに、心配するのは部下やナカコクの住人の事だ。
その事にサセトは少し心配になる。
自分の弱さをみせようとしないこの上司に。
しかし今はそんな事を言っている場合ではなく、それぞれ手分けをしてまずは兵士達の様子を見に回った。
…fin…
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