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「永倉さんじゃないけど、ほんと気を付けろよ」 花緒に手をかけてあたしは首をかしげる。 「道案内の事?」 「他に何があるの?」 首筋をぼりぼりと掻きながらあたしを覗く。 「うーん、気を付けてって言われても、教えてほしいって言われたら案内するでしょ?無視した方が危ないよね?」 「うんまあそうなんだけどさ…」 首に手を当てたまま「うーん」と唸ると 「まあ、二人っきりにはならないようにね」 と、ポンっとあたしの頭に手を置いた。 「うん…」 あたしは黙々と足を洗った。
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