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「げ」 ズタタンと大きな音をたてて尻をついた。 「あたたた…」 久々の階段で足を踏み外したらしい。これじゃ、あたしが包帯まみれになっちゃうわ、と起きようとするけれど、何故かうまく起きられない。 「っ…」 右足が痛い。ひねちゃったかな…。 「あかね、すごい音がしたけど?」 洗濯中だったらしい母さんが顔をのぞかせる。 「大丈夫、階段踏み外しただけ」 あたしは笑って手をひらひらさせた。だって捻挫ならあたしの方が専門だし。忙しい母さんを煩わせる事はできなかった。
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